★たたみ★
皆さんこんにちは。
住宅に和室を設ける家もだんだんと減ってきており、特に真壁の和室などは本当に少なくなりました。田舎育ちだからかもしれませんが、畳の空間は座り心地も、イ草の匂いも気持ちが落ち着くので大好きなのです。
ということで、今日は「畳」についてのお話を少々。
皆さん、畳にはいろいろな大きさがあるのをご存知ですか?一言で6畳と言っても、地域によって広さが異なるのです。
代表的なものが、「京間」と呼ばれる関西で普及してきた大きさ、「関東間」と呼ばれる関東で普及してきた大きさの畳です。
古くは、畳の大きさを優先して柱スパンを決める「畳割り」という設計方法をとってきました。(関西)
しかし江戸時代頃から先に柱スパンを決め、その中に納まるように畳の大きさを決める「柱割り」という設計方法をとるようになりました。(関東)
つまり、柱の大きさ分だけ関東間のほうが畳が小さくなる(=部屋が狭くなる)んですね。当社も910モジュールと言われる基準で柱配置を行う柱割りで設計をしていますので、自社モデルハウスをご案内させていただく折に、たまに「最近の6畳は狭いな。」と言われる方がいらっしゃいます。おそらく京間の空間が身についていらっしゃるのでしょう。ちなみに京間は関東間の約18%増の広さがありますので、違和感を感じられるのもわかる気がします。
また、畳には敷き方の基本的なルールがあり、畳の合わせ目を十字にしないのが「祝儀敷き」で一般的に用いられる敷き方、十字にするように敷くことを「不祝儀敷き」と呼んで、大広間や寺社などに用いられます。
さてここで質問ですが、四畳半の畳の敷き方で、下図の①、②のうち、避けたい敷き方どちらでしょう?
答えは②です。その昔、切腹する部屋で用いられていた敷き方ということだったため、この敷き方はNGと教わりました。ちなみに、②の畳を逆回りにすれば、茶室に用いられる敷き方となります。(ややこしいですが・・・)
次に、下図のように床の間がある場合は、床刺し(畳の合わせ目が床の間を刺す)をしないようにとのルールがあります。
畳の敷き方ひとつとっても、この他にもいろいろなしきたり(ルール)があり、新人の頃は上司によく教えていただいたものでした。
ということで、ちょっと長くなりましたが、今日は畳についてのお話でした。
畳コーナーのようなものでも、畳のある空間というのはやっぱりいいですね。